ううむ、展示とかでいろいろと落ち着かずに、感想書けなくてごめんよう。落ち着かないのに上っ面だけで書くのはすごくいやなので、時間かかってしまいました。いや、爆速レビューの時も楽しく、しっかり落ち着いて書いてたんですけどね。今回は展示があまりにも忙しかった。
では掲載順で。
StoryWriter(TM)神楽坂らせん
とてもよくできている。ほんと、過不足なくかけているし、すべての描写がモチーフに対して『詰め』て書かれていて、キレが良い。
冒頭で幾つかオチを想定したけど、それがちょっと外れたので読んでさらに嬉しかった。
やっぱり群雛で一番出会えて素敵だった書き手だっただけに、これもまた有終の美だと思う。すごくセンスも近いので好み。
すごく将来性のある作家だと思う。私にはほんと、この人の将来が眩しいよ……。
究極の美食 かわせひろし
こっちも良く出来ている。手馴れているなあ。でもこっちは私が冒頭で想定したオチがあたってしまった(ヒドイっ 私、こういうところでド変態なんだよね……。いや、私、そういうド変態な趣味はないのだけど、なんかどっか私、こういう倫理的なところを創作だとなにげに踏み越えてしまうんですよ。でも、普通の読者としてはホラーとして楽しめると思う。
タブーに挑戦してるとこは、なんとなくインディージョーンズ・魔宮の伝説のシーンを思い出した。でもあれとは別物になってるのがさすが。この安定感がほんと、この人の持ち味だよね。
扇風機からホラー風 にぽっくめいきんぐ
この人は群雛で書いてた最後の世代で、実は私が一番期待していた人。意図的に徹底的に軽くやっているのが往年の雑誌文化みたいで、これが伸びていったら楽しかったんだけどなあと思っていた。
ところがこの作品だとかなりネットリした描写に挑戦しているのが興味深い。それは成功していると思う。独特の作品世界が現出している。確かにホラーだ。それもコクのあるホラーね。
欲を言えば言えるけど、でもこの人の表現の成長見てると、言うまでもなくそれを易易と手に入れそうなので、問題ないと思う。気にせずどんどん書いていってほしい。楽しみ。
序章(表紙イラスト)神谷依緒
おおっ、表紙イラストの解説かと思ったらストーリーがっ!
しかも短いのにしっかり怖いっ。鮮やかに怖さがっ!
このキレのある怖さがよい。ほんと、センスあるなあ。素晴らしい。バッサリと鮮やかに怖さが走りました。この長さでの最適解だと思う。
究極の美食 かわせひろし
こっちも良く出来ている。手馴れているなあ。でもこっちは私が冒頭で想定したオチがあたってしまった(ヒドイっ 私、こういうところでド変態なんだよね……。いや、私、そういうド変態な趣味はないのだけど、なんかどっか私、こういう倫理的なところを創作だとなにげに踏み越えてしまうんですよ。でも、普通の読者としてはホラーとして楽しめると思う。
タブーに挑戦してるとこは、なんとなくインディージョーンズ・魔宮の伝説のシーンを思い出した。でもあれとは別物になってるのがさすが。この安定感がほんと、この人の持ち味だよね。
扇風機からホラー風 にぽっくめいきんぐ
この人は群雛で書いてた最後の世代で、実は私が一番期待していた人。意図的に徹底的に軽くやっているのが往年の雑誌文化みたいで、これが伸びていったら楽しかったんだけどなあと思っていた。
ところがこの作品だとかなりネットリした描写に挑戦しているのが興味深い。それは成功していると思う。独特の作品世界が現出している。確かにホラーだ。それもコクのあるホラーね。
欲を言えば言えるけど、でもこの人の表現の成長見てると、言うまでもなくそれを易易と手に入れそうなので、問題ないと思う。気にせずどんどん書いていってほしい。楽しみ。
序章(表紙イラスト)神谷依緒
おおっ、表紙イラストの解説かと思ったらストーリーがっ!
しかも短いのにしっかり怖いっ。鮮やかに怖さがっ!
このキレのある怖さがよい。ほんと、センスあるなあ。素晴らしい。バッサリと鮮やかに怖さが走りました。この長さでの最適解だと思う。
表紙イラストも、このストーリからみるとさらに素敵。たしかにホラーだ。
片足だけのサッカー よたか
この人も群雛休刊までの最後の世代のなかで期待してた人。なにか文章に独特の重さがあるのね。書いてることとはまったく別に。それがすごく気になっていた。
で、今回はエッセイというか観戦記なんだけど、おおおー、と思った。なるほどという視点。こういう視点が背景にあるから、文章が独特だったのかなあと。直接は関係ないかもだけど、私としては納得。だからこそ、群雛掲載初期のころの作品は内容と違和感がありそうだったけど、今回腑に落ちた。
この観戦記、同意する点も多々あり。この人も群雛の外で活躍していってほしい。できるはず。
いじめられっ子の恩讐 原田修明
おおおー!! と思った。確かに普通の小説だけど、この普通ができるまでが大変だよね。でも、すごく効果でてる。ありうるプロット、ありうるモチーフだけど、これを普通に書いて、ちゃんとドキッとさせるところを出したりするにはセンスと技量がいる。それがしっかりでてる。今後も楽しみにできる作家だなと思う。
我が国王 芦火屋与太郎
ほんとお疲れ様でした。苦労したと思う。でも、これもまた有終の美になったと思う。材料に振り回されてる感は前回あったけど、なんとか戻ってこれそう。この作者も上手い作者だけに、巣立つときなのだと思う。最後にドラマとしての切なさが出たのに、私はホッとしたのね。この人は今も昔もちゃんとドラマが書ける人です。ほんと、群雛主力の一翼だったもんねえ。
読心術の達人 島田梟
うわっ、これはこれまでの群雛の作品たちと作風が違う! でもそれがとてもよい! 雑誌が死ぬときってのは、過剰な最適化しちゃう時だから。読んで意外性の全くない雑誌は滅びる。そういう意味で、群雛は休刊なんだなと思う。死んだのではない。休みに入ったのね。
そして、オチが良かった。アリですこれ。こういうのも好きなんです。でも、本当にやるとは。途中でうっすら思ったけど、書ききってそこに持ってたのは凄い。
休刊のお知らせ
ううむ。これは私にはなんとも言いがたいものがある。正直、責任の一端は私にもあったと思う。でも、それ以上にとても楽しかった雑誌が休刊というのは、ほんと、惜しいというか……私には未だに心の整理がつかないのね。正直。
といいつつ、群雛に集った有志が自主的にまた雑誌を出すらしいので、それは楽しみだったりするのです。やはり巣立ちの時だったのかもなあ……。
ともあれ、みなさん、お疲れ様でした。ほんとうに。
一時の別れではあるけれど、みな素晴らしい稀有かつ才気あふれる人たちだったので、いずれまた自然に接点があると思います。そのときはよろしくです。
本当にすてきな日々をありがとう。
これもまた、私の人生の楽しかった思い出として残って行くと思います。感謝。