2018年5月6日日曜日

2018年GW文フリ参加記念スペシャル・オルタニア勝手に反省会!!



 ゴールデンウイーク、梅雨前の初夏の陽がさす、いつものエビコー鉄研部室前廊下。

 6人の女子高校生が慌てた口調で話しながら歩いてくる。

 エビコー鉄道研究部(鉄研)の6人である。

御 波:SF雑誌オルタニアからいとーさん
    (伊藤なむあひさん 参考・隙間社さん・弊社日記)がやめちゃうんだって!?
       参考>『SF雑誌オルタニア vol.5 [○]edited by hassac naminov』

カオル:大変だ大変だ!

華 子:姉さん事件です!

ツバメ:それ違うドラマ! しかも古いし!
    総裁もiPhoneで加古隆の『事件』流さないで下さい!
    それが『白い巨塔・平成版』のサントラだってわかる人ほとんどいません!
    ヒドイっ!

御 波:いや、ツバメちゃん、そう言いながらなんでそれわかっちゃうの……?

華 子:ますますイミわかんないー。私たちまだそのとき4歳だったもんー。


 鉄研部室内。

総 裁:ゆえ、緊急対策本部設置である!

御 波:本部の『戒名』は誰が書くの?

ツバメ:ここで『踊る大捜査線』ネタ、禁止―!

詩 音:あ、その1番から6番は窓際に並べてくださいませ。

ツバメ:もー!! コピー機並べて『シン・ゴジラ』もダメ!
    『コピー機のテーマ』も禁止!

華 子:対策本部長は総裁ー?

ツバメ:もうっ!

カオル:あーあー、また話がさっぱり進んでませんよ。ほんと。いつものことだけど。

御 波:でも、ほんと、こまったなー。いとーさん、オルタニア4号で私たち、
    やりすぎて怒らせちゃったかなー。

ツバメ:いとーさん真面目だもんなー。まあそこが素敵だった要素だけども。

御 波:だってオルタニアで私たち、『クーデター』をしちゃったんだもんねえ。

ツバメ:他にもいろいろ思い当たること多いけど……。

カオル:ほんと、そうだよね。多すぎるよね。許してなんて、言えないよね……。

華 子:やりたい放題しすぎたよー!

カオル:でも真相はどうなんだろう?

御 波:そもそもオルタニア、5号がすごく遅れたよね?

カオル:いやそれだったらガンズ1号とオルタニア1号両方にぼくたち鉄研
    載ってたけど、あれどうなったんだっけ? あれ、続かない上に勝手に
   『鉄研でいずF』に収録しちゃったよね。
       BCCKS / ブックス - 『鉄研でいずF』米田淳一著
       Amazonはこっち> https://amzn.to/2jxqV6G
       
ツバメ:あれもヒドイっ!

華 子:ほんと、いろいろあったよねー。

総 裁:しかも5号の遅れはゲストが遅れたという鉄研特務機関情報が!

華 子:えー。でもゲストの(高橋)文樹さんも(天王丸)景虎さんもいろいろと
    忙しかったんだよ、それはしかたないよー。

御 波:文樹さん、海外出張に行ってて疲れ切っててNovelJAMの授賞式、
    受賞したのに出ないままになりそうだったよね。ぎりぎり間に合ったけど。

華 子:景虎さんもいろいろと大変だったみたいだよねー。

御 波:あ、そういえば!

ツバメ:どうしたの?

御 波:うちの著者とナミノフさん(波野發作さん)がもめたって噂もあった!

(一同)ソレダ!!!

詩 音:いや、もめてないって話もありますわ……。

総 裁:うむ、その疑惑の真相について、双方を第三者委員会の我が鉄研の
    顧問弁護士カオルくんに調査させよう。

ツバメ:なにどっかの役所のエライ人のセクハラ事件みたいになってるんですか。
    ヒドイっ。

カオル:それにぼく、棋士だけど弁護士資格持ってないよ。弁護士名乗ったら
    弁護士法違反だよ。

総 裁:む、それもたしかにそうであるし、第一手として迂遠であるな。
    では、うちの著者にサクッと詫びを入れさせよう。それが早いヨセの
    手であろう。
    というわけでいつものヒミツのiPhoneピッポッパ。

御 波:真相、どうなんだろう?

華 子:いとーさん、やめないでー!!

ツバメ:いやー!


 電話している総裁を真剣に見つめる鉄研一同。

総 裁:うむ、著者から事情説明があった。

御 波:どうだったの?

総 裁:いとーさんは新アンソロジー雑誌を創刊するので、忙しくなるらしい。
    それ故の発展的離脱であるな。

御 波:そうかー、それなら止める訳にはいかないよねえ。

華 子:姉妹誌ができるみたいな感じかなー。

詩 音:それは喜ぶべきことですわ。
    創刊号を初代編集長としてシャープに仕上げた手腕、見事だった
    いとーさんの新雑誌、大期待ですわ。

華 子:そうだねー。つい『文芸性の違いによる離脱』かと思っちゃったよ―。

ツバメ:それ音楽バンド解散のよくある理由『音楽性の違い』じゃない。ひどいっ。

華 子:でもオルタニアからいとーさんいなくなるの、さびしーよう!

総 裁:いや、いとーさんがこれからも同じ志と思いであることは変わりないのだぞ。
    それが発展的離脱たる所以であるのだ。


 総裁はそこでどんとホワイトボードを叩いた。
 鉄研ができる前、かつての将棋部の大盤解説板だったそれから桂馬のコマが
 ぽろりと落ちる。


総 裁:ゆえ、ここで爽やかにいとーさんを送り出すとともに、
    オルタニア新メンバー募集の告知をするのだ。
    それでこそいとーさんが安心して更に活躍できるというもの。
    それが残された我々に課せられた責務である!!

華 子:でもさー、そういやうちの著者も離脱するって言ってたような。

総 裁:うむ、それはそもそもみなに全く相手にされなかったのだ。
    いつもの弱音ということで完全にスルーであった。

ツバメ:そりゃそうだよねえ。それに4号で私たち鉄研とともにあんなことしといて、
    いまさら離脱もなんもないよねえ。ヒドイっ。ヒドスギル!

総 裁:我が著者にはまさに! また鉄研制裁が必要なのだ!

華 子:またー? 総裁、著者いじめがひどいよー。

総 裁:我が著者はそもそものA級戦犯である。なおかつ20周年増刊号『ヨネタニア』
    という素晴らしいものを作ってもらったりしておるのに情けないこと
    この上なし!
    それに編集長解任の中でもさらに我が著者だけは『懲戒免職』であったからの。
    その社会的・文芸的・道義的・SF的責任は重大であると断ぜざるを得ない!

    よって判決。
    主文。
    離脱するいとーさんを心配させぬよう、我が著者には原稿打ちをさらに
    がんばってさせるの刑に処す。
    また我々鉄研全員分の「THEセブンシュー」買ってこいやの刑を併科する。
    なお本判決への不服はどうあっても却下する。
    これにてオルタニア勝手に裁判、閉廷する。ものども、ひったてい!

ツバメ:なんで最後が時代劇のお白洲になってるんですか!




総 裁:では、我々は揃って、他路線区にこれから活躍のため転属していく
    いとーさんを見送るのだ。華子くん、そのテールランプをしっかり写真に
    おさめるのだぞ。

ツバメ:って、いとーさんを電車みたいにいわないの! ヒドイっ!!




御 波:いとーさん、うちの著者の長い愚痴にレスくれて、ほんとうにありがとう
    ございました。そしていつもほんとうにすみませんでした!

カオル:『小学生にも分かるポストモダン』というテーマ、すごく素敵で納得でした。
    実際そうなっててすごく魅力的だし、今後にも期待してます。

華 子:4号鉄道号でめちゃめちゃしてるぼくたちにもちゃんと合わせてくれて
    ありがとうございますー。こんど時間できたらうちのおとーさんの
    食堂サハシにまた食べに来てね―!

ツバメ:『ヨネタニア』にもいつもの持ち味活かした素敵な作品書いてくれて、
    ほんとうに嬉しかったです!

詩 音:うちの著者とインディペンデントパブリッシングの熱い夢を語ったこと、
    忘れられませんわ。わたくしもその夢を胸に、これからもますます励みますわ。

総 裁:うむ、ワタクシもいとーさんのシャープな作風、ダイスキであったのだ。
    我が著者には絶対に書けないものであっただけに、毎回わくわくさせられ、
    楽しみであったのだ。しばしの別れではあるが、ご安全に!

(一同):いとーさん、また別にいろんなことでご一緒させてくださいね!
    よろしくねー!!


御 波:ああ、いとーさんが去っていく……。

ツバメ:後ろ姿が決意を語ってますね。

総 裁:さふであるな。まさに男の姿なり。

詩 音:立派ですわ……。いとーさん、最後まで本当に素敵でしたわ。


(一同):いとーさん、またねー!!!


 手を振る鉄研の一同。


総 裁:「そして最後に、求人である!
     きたれ新執筆者! 求人内容は以下の通り!!」

華 子:どきどきするなー。

総 裁:「SF雑誌新執筆者急募!!

(一同) おおー!

総 裁:「アットホームなやりがいのある職場でのかんたんな作業です

ツバメ:ひいい、いきなり抽象的すぎる紹介!
    まるっきりブラック求人じゃないですか!!

総 裁:「未経験者歓迎、経験者優遇

御 波:だいじょうぶなの? それで!

総 裁:「社保健保不完備 制服支給・なし

カオル:もろブラックじゃないですか!

総 裁:「勤務地・自由(ただし編集作業時にフェイスブックメッセンジャー・
     グーグルドキュメント使用可能であること)

カオル:勤務地自由は働き方改革の時代っぽいけど、なんですかその後!
    それじゃ連絡いつ来るかわかんないってことじゃないですか!

総 裁:「業務内容 執筆(休載もたまになら可)・相互校正・編集長職務(輪番制)

御 波:なんです輪番制って! マンション管理組合の役員みたいじゃないですか!

総 裁:「報酬 実売印税(分配率は当社規定による・最低額保証なし)

華 子:ひいいい!! ほんとにブラックだー!!

総 裁:「交通費支給・なし 残業手当・なし 住宅手当・なし

ツバメ:ヒドイっ! ヒドスギル!!

総 裁:「あと、編集作業以外の雑談とかにもできれば参加してくれること希望

御 波:なんですかそれ! イミわかんない!!

総 裁:「敷金礼金0 管理費0 修繕積立金0

カオル:もはやこれ、求人じゃないですよ!!

総 裁:「以上!

カオル:なにが得意げに『以上!』なんですか! これじゃ絶対、誰も来ませんよ!!

総 裁:うっ、さふであろうか……。

御 波:総裁、経営者としてもすごくヒドいよね……。

詩 音:というか私たち、鉄研で総裁に高校3年間とそのあと1年、
    振り回されまくったのを忘れてましたわ……。

 でも、ほんとに新執筆者募集なので、ご希望の方、ぜひご連絡を。

総 裁:うむ、どしどし募集してくださいなのだ。

御 波:それちがうから!「どしどしご応募下さい」だから!

総 裁:そうなのか……。

ツバメ:何ここで照れてるんですか! 照れる所また間違えないで下さい! ヒドイっ!

御 波:ああああ、ダメだ……もうダメだ……!
    オルタニア、せっかくKindle順位の瞬間最大で「文藝春秋」本誌に
    勝ったこともあるSF雑誌なのに……。

ツバメ:ああっ、御波ちゃん、しっかり!


 というわけで、いつもどおりのワケ解んない鉄研ですが、

 SF雑誌オルタニア新執筆者、募集中です!!





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