とあることで、シファ級シファの発砲時の表示や姿、形態を考えていた。
物理的に無理はできない、と言いつつ、
まあはじめから量子実装しているので無理なんだけどね。
ともかく、合理的な新型戦艦っぽい感じを出したい。
「艦これ」みたいに砲や魚雷発射機とか武装を背負うのはやりたくないのです。
「艦これ」がすでにそれはやっているわけだし。
うちはうち、よそはよそー。
単なる擬人化ではなく、未来の戦艦らしさを演出したい。
それがシファを作る意義なのです。
まず砲門の表示だけ表示。
いきなり空中からドカンと撃つので、友軍を巻き込まないように警告表示を。
なんかこうやると魔法陣風味やね。
確かにちょっと怖いけど、でも戦艦っぽくない。
砲門の表示を警戒色に。
あと、砲門付近を円筒状に立体画像表示。
表示はこんな感じになってます。Inkscapeでpng画像に作って、
Shadeモデリングの平面に透明度テクスチャで貼り付け。
兵器の美しさは合理性に宿る。
武装のない単なる航空機や帆船であれば、スマートに性能を追求したデザインになる。
でも、兵器は火器や武装を搭載せねばならぬ。
そういうものを合理的に格納するには、どうしても不格好になりかねない。
もちろんそれでいいという割り切りもあるけれど、
その割り切りには割り切りの美があるわけで。
その思い切った割り切りにこそ、新型兵器の不気味に近い凄みが出てくると思う。
ベテラン兵器の不格好なのもまた戦訓の重みとともにさまざまな思いが伝わるけど、
新型兵器にも独特の怖さがあってよい。
シファもまた、時に怖いのです。
その怖さに美がある。
合戦準備の前。
警戒色表示の黄色ではなく、標準表示の青色に。
これだとぐっと戦艦っぽい気がする(当社比)。
うむ、こういうのがどうにも好きなのである。
実際、未来小説書いてても、未来がどんどん現実になるので、
どんどんやってかなきゃ、すぐに陳腐化するのです。
だから、あえて挑戦するわけです。
ちなみに既刊「激闘!宇宙駆逐艦」では、
女神艦シファがほんと、無双というより、
人類を滅ぼす死の女神となって、太陽系を脅かすのです。
もう人類が太陽系を諦めるぐらいの窮地に陥れるのです。
もうね、あれ書いてる時、私もすごく心を鬼にして書いてました。
すさまじい大虐殺でしたからね。
「群雛」で一番人殺した作家、と言われてしもうた……(もちろん作品のなかでですが)。
まあ、「SF作家は絶滅させてんなんぼ」というのは昔からあるけど。
数人だけ殺すのが推理作家だっけ。
一人殺すのが純文学だっけかな。
壮絶な宇宙戦闘でした。
でもまだ頑張る余地はあったと思う。
それだけさらに鬼にならんないけんのだけど。
鬼はしんどいのです。
でも、それをやる意味があるときには、やらねばならんのです。
それを超えてこそ得られるものがある。
そう思ったのです。
ものすごくしんどいけどね……。体にクルほど。
でも、信じたそれが得られたから、それでよいのです。
すごく怖いシファが書けたのも良かったよなあ。
あれ、女性型女性サイズ巨神兵みたいな凄さを狙ったもんなあ。
そのシファが実は、という落差のためには、シファをしっかり怖くしなきゃダメだったのです。
高低差は正義。ほんと。
しかし、ほんと、こうしてると、
いろんなすばらしい書き手と出会えて、私は幸せだなと思う。
見てると、ほんと、スペースオペラみたいに胸が踊るもん。
いい時代だなと思う。昔だったらそれぞれが孤立して埋もれてたろうに。
そういう時にウンベルト・エーコ先生が亡くなっちゃったけどね……。
でも、みんな、こうしてそれぞれの時代を受け継ぎ、バトンしていくんだと思う。
そのたびに、もうちょっと、私もここにいよう、と思うのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿